注文時も飲食時も“音を使わない”カフェ『清浄』オープン|ジェニトピ

「障がいのない場所づくり」を目指す一般社団法人Possibleが、お客さんが自ら抹茶を点てる体験型カフェ『清浄(しょうじょう)』をオープンしました。ここで働く店員は、耳が聞こえない・聞こえづらいメンバーが中心となっており、店内では音楽や会話はなく、注文も音を使わないコミュニケーションのみ。“静寂をたのしむ”をコンセプトに、店内では、音楽ではなく人が歩く足音、抹茶を点てる音、雨音など、普段かき消されやすい音が主役となります。

Background

『清浄』を立ち上げることになったきっかけは、代表の松本さんが大学生の頃に、ベトナム・ホイアンにある聴覚障がい者が働くカフェに訪れたこと。そのカフェの店員は、全員が聴覚障がい者のため、耳が聞こえない・口で話すことができない方々で、注文は筆談などでおこなうスタイル。また、お客さん同士は会話をしてはいけないというお店だったそう。そこで時間を過ごし、生き生きと働く店員さんの姿を見ているうちに、障がい者の方も自分も同じ世界にいる、“障がいが障がいでなくなる環境”があることに気が付きました。その経験から「誰もが自分の人生に“無限の可能性”を感じられる環境を作り、発信すること」を目標に、一般社団法人Possibleの立ち上げと『清浄』のオープンに至ったそうです。

Target
基本的に、どなたでもターゲットになることを前提として、静寂のなかで音をデトックスできるため、特に日々雑音のなかで過ごしている方やちょっと疲れ気味な方にオススメだそう。その次に、やはり障がいについて関心のある方も大きなターゲット層。実際に働いているメンバーの9割以上が、聴覚に障がいを持っているため、同じように聴覚に障がいを持っている方が気兼ねなく話せる場所・そのような方を応援できる場所として機能することも想定しています。

Planning Point

『清浄』は、Possibleが掲げる「環境づくりで障がいはなくせる」という理念を、誰もが気軽に訪れることのできる「カフェ」という形に落とし込んだ場所。耳が聞こえない・聞こえづらい、大きな音が苦手など、多様な特徴と個性を持つ方々が、社会で当たり前に活躍できる場所という部分を大切にしつつ、来店した方はもれなく言葉以外のコミュニケーションを求められるため、耳が聞こえない・聞こえづらいといったことが“障がいにならない”という感覚を肌で感じることができます。

店舗に訪れるお客さん一人ひとりから、大阪へ、そして世界へと「障がいのない場所」が広がっていくように、音以外もコンセプトとしながら、誰でも気軽に入れるカフェとしてさらに展開していくそうです。

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引用元

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