PR GENIC https://pr-genic.com “PR”をすべてのビジネス活動の中心に Thu, 14 Mar 2024 05:08:29 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=4.9.25 https://pr-genic.com/wp-content/uploads/2018/11/cropped-4495bed8051fcc9fd4ac4bababda36e3-32x32.png PR GENIC https://pr-genic.com 32 32 放送で伝わりきらない“手触り感”を提供。TBS『AKASAKAあそび!学び!フェスタ』開催|ジェニトピ https://pr-genic.com/11748 Thu, 07 Mar 2024 23:00:33 +0000 https://pr-genic.com/?p=11748 2024年3月29日~31日の3日間にわたり、TBSが『AKASAKAあそび!学び!フェスタ』を開催します。本イベントでは、子どもたちが楽しい「あそび」を通して「学び」への興味の扉を開くことを目的に、15以上の企業と連携して、さまざまなコンテンツが展開されます。

Background

多様化・複雑化が進み、未来予測が難しくなるこれからの時代に重要とされる「自ら考え、創造する力=クリエイティブ力」。TBSは自社のコンテンツ力を活かした独自のワクワクする“学びの場”をつくり、「夢や希望、学びの楽しさ、そして生きる力を子どもたちに伝えたい」という想いで企画を生み出しました。

Target
本イベントは、幼児から小学校高学年までが対象。子どもたちが幅広く気軽に楽しめるブースが盛りだくさんとなっています。

Why Now?
3月末といえば、新年度・新学期が始まるタイミング。そこに合わせ、子どもたちが「新しい興味」への扉を開くきっかけになってもらえたらという想いで企画されています。

Planning Point

①ワクワクを優先し、「学び」より「あそび」の側面を発信
コンセプトは「さわって、ときめく体験を。」。テレビやラジオの放送ではなかなか伝えきれない「手触り感」を大切にし、あそびを通して、実際に触れた感触や温度・体の感覚・動きを体感し、心を震わせる「体験」の提供を目指します。その体験こそが子どもたちの「学び」につながっているという設計です。

②独自コンテンツで他にはマネできないものを
TBSならではの人気コンテンツを使ってのアトラクションや、アスリートを招いてのスポーツ教室など、“他ではマネできない魅力的なもの”を満載にして開催することを意識しています。

Others
引用元
特設サイト

ジェニトピ 一覧

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不動産の新しい形『さかさま不動産』を後押ししたPR活動とは。アワードグランプリ受賞事例を紐解く https://pr-genic.com/11723 Thu, 29 Feb 2024 00:00:57 +0000 https://pr-genic.com/?p=11723 昨年12月に授賞式が行われた、『PRアワードグランプリ2023』(以下、PRアワード)。PR GENICでは、アワード受賞作品の実施背景やPRポイントを紐解いていきます。2023年度の受賞事例シリーズ第2弾は、グランプリを受賞した株式会社On-Coの不動産ウェブサービス『さかさま不動産』です。今回は、同社の代表取締役 水谷岳史さんと、取締役/PR担当 福田ミキさんにインタビューを実施。『さかさま不動産』誕生の背景から、グランプリ受賞の裏側にあるPR戦略、そしてあらゆるステークホルダーを通して成長する『さかさま不動産』の勘所に迫ります。

不動産の新たな形。原体験から生まれた『さかさま不動産』

ーはじめに、『さかさま不動産』とはどのようなサービスなのか教えてください。

水谷:『さかさま不動産』は、「貸したい人」の不動産情報を流通させるのではなく、「借りたい人」の情報を流通させるウェブサイトです。「なぜ借りたいのか」「そこで何をやりたいのか」という想いを載せて、それを物件を持っている大家さんが読み、借主を選ぶというサービスになっています。

ー一般的な不動産サイトとは真逆ですよね。なぜ、そのようなサイトをはじめたのでしょうか?

水谷:僕自身が、サービスと同じようなコミュニケーションを実際に体験していたことがきっかけです。というのも、2011年から名古屋の近くで「空き家の活用」という文脈のもと、空き家を改装したシェアハウスや飲食店をやっていたんですね。その時に、空き家を借りるためにやっていた方法が「自分たちが空き家で何をやっているのか、何をやりたいのかを大家さんに伝える」というものでした。

大家さんと言っても、近所でお酒を飲んでいるおじさんのような人たちです。僕のことなんてまったく知らないですし、信頼関係もないため、まずは「自分が何者なのか」を伝えることを大切にしていました。そして、少し仲良くなってから、すでに改装した別の空き家を見に来てもらうと「楽しそうだね。こういう風に使うんだったら貸してもいいよ」と言ってくれて。このような形で8軒ほど貸してもらっていたんです。

代表取締役 水谷 岳史さん


ー『さかさま不動産』は、ご自身の原体験をそのままサービスにしたものなのですね。

水谷:そうですね。そのような活動を続けているうちに、若い子から「空き家を借りたいんですけど、どうしたらいいですか?」という相談が増えてきたんです。同時に、大家さん側からも「君たちみたいな人に貸したいんだけど、どうしたらいい?」と相談されるようになって。

大家さんは、借りてくれれば誰でもいいというわけではないので、物件情報を出したくない人が多い一方で、若い子は日常的にSNSなどを活用しているため、情報発信をすることに慣れている。僕は日々のコミュニケーションを通して双方の事情を理解していたので、「情報を出しやすい人(借りたい人)の情報を流通させて、情報を出しにくい・出したくない人(貸したい人)に選んでもらう仕組み」をつくれば全国的に活用できるのではないかと思い、『さかさま不動産』を始めました。なので、突然このアイデアをひらめいたわけではなく、色濃い原体験があって、双方とのコミュニケーションを通して特性を理解していたからこそ生まれたアイデアだと言えますね。

行動変容を促すことにフォーカスしたPR戦略とは?

“ローカル向けのPR”を意識し、借主・貸主に合わせた最適なアプローチを

取締役/PR 福田 ミキさん


ー借りたい人と貸したい人、双方のインサイトを深く理解していたところが本施策のポイントですね。その後、
PRアワードでグランプリを受賞されましたが、PR戦略も当初から考えていたのでしょうか?

水谷:最初はまったく考えていませんでしたね(笑)。

福田:そうですね(笑)。水谷くんにとっては、シンプルに「不動産流通の新しい形をつくる」という挑戦だったんです。それは、言ってしまえば新しい文化を浸透させるということ。それには、PRの力が必要不可欠だと感じ、はじめは応援という形で、私がPR部分を担う体制でチームに参加しました。

参加した当初、私はフリーランスのPRパーソンとして、都市部からローカルまで幅広くPR代行をしていて。色々な案件に携わる中で、都市とローカルにおけるPRでは、重要なポイントが異なっていると感じていました。たとえば、都市部向けのPRはメディアリレーションが重要な一方で、ローカル向けのPRはもっと泥臭く、地域のキーマンを押さえながら、いかにその地域の人に応援してもらえるのかなどが重要になってきます。そのようなローカル向けのPRを『さかさま不動産』に落とし込んでいくという意識はしていましたね。

ーそれでは、サービスのローンチ当初、ユーザーに対してどのように認知を広めていったのでしょうか?

水谷:運営開始当初は、オーガニックで「借りたい人として登録したい」という人はあまりいなかったため、友人や知り合いづてに「お店をやりたくて探している子がいたらインタビューさせてよ」とお願いして、少しずつ増やしていきました。なので、借りたい人は口コミで広げていったのが事実ですね。大家さんに対しては、基本的に僕たちがアクティブにアプローチをかけることはできないので、何かのイベントに行って大家さんに出会った時に、「ヒアリングさせてください」「『さかさま不動産』の取り組みを見てください」などと伝えて地道に認知を広げていました。

福田:水谷くんが言うように、借りたい人と大家さんへのアプローチは、まったく異なります。運営が軌道に乗り出してからは、『さかさマガジン』を作って、『さかさま不動産』とはなにかを伝える活動にも重きを置いていました。お店をやっている人の周りには「お店をやってみたい」と思っている人がいたりするので、そのようなコミュニティにどう届けていくのかは意識していましたね。

関わるステークホルダーそれぞれの物語に着目

ー情報発信をしていく際に、なにか意識されたことはあるのでしょうか。

福田:当初から、マッチング件数を増やすよりも、一つひとつのマッチングの質を大事にしようという考え方だったので、マッチングが成立する度に、その背景や借主と貸主の双方の想いを丁寧にヒアリングし、プレスリリースとして公開していました。“マッチングした後も続く関係性を大切にしていこう”という部分を軸にしていましたね。

水谷:僕は、そもそも『さかさま不動産』を短絡的なビジネスモデルにしないと決めていました。いまの世の中で社会課題として残っている問題は、ビジネスにならないから解決できていないと思っていて。そのひとつが空き家問題だと考えています。なので、はじめからビジネスで解決するのは無理なんだろうなと感じていましたし、これは“ビジネスにならない社会課題の解決方法がどれだけ続くかという実験”でもあるんです。

その場合、マッチングの数を追いかけても追いかけなくてもお金は増えませんよね。そこで改めて「自分たちのモチベーションが続くもの」を考えた時に、僕らが欲しいと思ったのは「『さかさま不動産』があったおかげでこんな挑戦ができた」「『さかさま不動産』のおかげで、こんな借主・貸主と出会えて幸せになった」といった反響だったんです。マッチング数を追うよりも、そこの質を高めた方が栄養価が高いし、それを求めなければ僕らが疲弊してしまうと考えていました。

ーキャッチーな見せ方や派手な伝え方をしたわけではなく、リリースなどを通して『さかさま不動産』が大切にしていることや、本質的なサービスの価値を丁寧に伝えて、地道に広めていかれたんですね。

福田:そうですね。私たちが大切にしてきたのは、『さかさま不動産』という新たな試みによって、ユーザーにどのような行動変容が生まれたかであり、それを可視化していくことです。その場合、事業者とお客さんの2軸ではなく、関わるステークホルダーそれぞれの物語に着目することが大切だと思っています。そこが、PRアワードで評価された点でもあると思うので、このやり方で合っていたんだなと再確認できた感覚ですね。

PR=関係性づくり。ステークホルダーを通じて成長する『さかさま不動産』の今後

年間メディア掲載122回!3日に1回ペースで露出を獲得する裏側

ー『さかさま不動産』に対するメディアの反応はいかがでしたか?

福田:多くの反響をいただいています。今でも、3日に1回ほどなにかしらのメディアに掲載いただいていますね。一方で、メディアに載ることがゴールではなく、メディアを通じて社会に想いをちゃんと伝えられるのが何よりも重要だと考えているので、取材依頼に対してメディアの方と一緒に企画を考えることもあります。そのようなやり取りを通じて、社会からフィードバックを得られるとともに、メディアの強みである「事業と社会の道筋の立て方」についても学ばせてもらっています

水谷:昨年だけでメディアに122回露出しているので、かなり掲載いただいた感覚はありますね。僕自身、PRを意識して「空き家」という社会課題を選んだわけではありませんが、他の人がやっていることを僕たちがやってもニュースにはなっていきません。そういった意味では、他にはない新規性をどうつくっていくのかは、最初から意識していました。

挑戦の先で見えた、日本全国1,700の自治体へと広まる可能性

ー昨年末には「公式LINE」も始められましたよね。こちらはどのように活用していますか?

水谷:『さかさま不動産』のLINEでは、空き家を持っている人が具体的な住所まで言わずに、市町村名だけで登録できるようにしています。登録後は、近隣エリアで借りたい人が現れたときにLINEが送られる仕組みです。全国の大家さんが詳しい不動産情報を公開せずに借りたい人を探せるようになったのは、おそらく初めてじゃないかと思います。登録すると、借りたい人が勝手にプレゼンしてくれるので、大家さんの数も借りたい人の数も増える気がしています。

これから行政は、空き家対策や移住手順の対策などをますます積極的におこなっていきますよね。それに該当する自治体は、日本全国に約1,700あります。これまでの経験から、株式会社On-Coが自治体の情報も、家づくりやまちづくりのノウハウもどちらも持っているとなると、自治体が何かプロジェクトをやろうとしたときには「『さかさま不動産』と連携したほうが早い」という判断になると感じています。

「ビジネスにならない社会課題の解決方法がどれだけ続くかという実験」を続けてきたら、ビジネスとしても大きく育つ可能性が見えてきたんですね。

水谷:そうなんですよ。実は先日、長野県の生坂村が固定資産税の納付書にさかさま不動産のLINE登録の案内を入れてくれることになったんです。僕たちのサービスに協力してくださったことへの感謝はもちろんですが、“ひとつの自治体が協力してくれた”という事実がとても大切で。これによって、他の自治体も取り入れることができると分かったと同時に、全国1,700の自治体にも広がる可能性も見えてきました。そうなると、僕たちが日本で1番、全国の不動産情報を所有する会社になるかもしれませんよね。

そう考えると夢があります。マーケットはとても大きかったということに、半年前に気づきました(笑)。このような事業をビジネスだけで考える人もいると思いますが、僕たちにはこれまでの積み重ねがあって、大事にしてきたマナーがある。そこが大切だと思っています。

『さかさま不動産』という概念の確立を目指して

ーさいごに、『さかさま不動産』のさらなるビジョンについて教えてください。

水谷:今までは、借りたい人が不動産を選択することしかできませんでした。ですが、大家さんが借主を選択することだってあってもいいんじゃないかと、僕たちは社会に投げている気がしています。僕が10年前にシェアハウスをやっていた時、シェアハウス自体はまだ珍しい時代でしたが、「共同生活」という文化としてはすでに存在していましたよね。そこに「シェアハウス」という新しい名前ができたことで、イメージが変わって一般化されたわけです。僕は、その流れに憧れを持っていて、これから“『さかさま不動産』的な概念”をつくれるんじゃないかなと思っているんです。たとえば「それ『さかさま不動産』っぽいね」みたいな言葉が生まれてきて、さらに他のサービスが生まれることがあったり。この概念が、選択肢を増やす発明的な考えであれば、社会がもっと選択肢を増やせるきっかけになると思っています。

福田:フリーランスのPRパーソンを経て、「PRはアピールやSNS発信のことだと思っていた」と言われたり、単なる発信機能として捉えられたりする場面にたくさん遭遇してきましたが、その度に「PRは、パブリックリレーションズ。関係性づくりなんです」と伝えてきました。発信して得たフィードバックをサービスにどう生かすか、社会が感じている価値はどこか、我々にとって質とは何か。これらを経営者(事業者)と議論し、サービス設計や経営方針に反映させていくことが大切です。そういった意味では、常に事業を問い、変わり続ける循環を作ることがPRの機能だと、私は思っています。そこの調整をまさに今、『さかさま不動産』や弊社のいろいろなプロジェクトを通して挑戦しているところです。ぜひ、ご期待ください。

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企画とPRはセットで考える。サステナブル製品『HOTAMET』に世界が注目するワケ https://pr-genic.com/11692 Tue, 27 Feb 2024 00:00:11 +0000 https://pr-genic.com/?p=11692 昨年12月に授賞式が行われた、『PRアワードグランプリ2023』。PR GENICでは、アワード受賞作品の実施背景やPRポイントを紐解いていきます。2023年度の受賞事例シリーズ第1弾で焦点を当てるのは、ゴールドを受賞した甲子化学工業株式会社、北海道猿払村、 TBWA HAKUHODOの、「守るのは、頭と地球。HOTAMET」です。この取り組みでは、甲子化学工業の持つ「卵の殻や貝殻からプラスチックを生み出す技術」をもとに、TBWA HAKUHODOが企画とプロジェクト進行を担いながら、廃棄されるホタテ貝殻を原材料としたヘルメット『HOTAMET(ホタメット)』を開発しました。

そこで今回、プロジェクトをリードしてきたTBWA HAKUHODOのクリエイティブディレクター 宇佐美 雅俊さん、シニアアートディレクター 伊藤 裕平さん、PRプラナー 橋本 恭輔さん、プロデューサー 阪元 裕樹さんの4名にインタビューを実施。『HOTAMET』のアイデアが誕生したきっかけやプロジェクトの進め方、製品ビジュアルの作り込みも含めたPR戦略、そして製品発表後の反響などについてお伺いしました。

廃棄されるホタテ貝殻からできた環境配慮型ヘルメット『HOTAMET』

なぜ「ホタテ貝殻再利用」のアイデアに?ホタテ産業の裏にあった年間約4万トンの貝殻廃棄物

ーまず『HOTAMET』について、甲子化学工業、北海道猿払村、 TBWA HAKUHODO3社で企画・開発を進めるに至った経緯を教えてください。

伊藤:事の始まりは、私がSNSを通じて甲子化学工業の技術と出会ったことでした。2021年10月頃、仕事帰りの電車の中でSNSをチェックしていたところ、甲子化学工業の南原徹也さんが「卵の殻を混ぜたエコプラスチックをつくってみた」という投稿をされているのを、たまたま目にしたんですね。それを見て「これはすごくおもしろい企画ができそうだ」と直感して。広告制作の現場でよく一緒に仕事をしていた宇佐美に話を持ちかけ、プロジェクトを立ち上げることに決めました。

それから、宇佐美とブレインストーミングをして、素材のブランディング案や卵の殻のエコプラスチックを使った卵メーカーのツールなどを企画。SNSを通して南原さんにアイデアを提案してみたところ、1日も待たずに前向きなお返事をいただき、2社で本格的にプロジェクトを動かすことになりました。

宇佐美:ただ、その後すぐに壁にぶつかってしまって。広告会社として、世の中に“ニュース”をつくりたいという思いで企画に取り組んでいたのですが、卵の殻の再生技術は、かなり昔から存在しているものだと分かったんです。それでは新規性が生まれにくい。そこで、改めてリサーチをした結果分かったのが、「卵の殻の主成分である炭酸カルシウムは貝殻の成分と同じ」ということでした。貝殻の再生利用技術やエコプラスチックは、前例がほとんどありません。「廃棄される貝殻の再生利用」をテーマにすれば新しい製品を生み出せるはずだと、企画を詰めていきました。

左から、宇佐美さん/伊藤さん


橋本
:製品企画を進めるにあたって最初に実施したのが、南原さんへのヒアリングです。いろいろとお話を伺ってみると、南原さんはプラスチック加工を生業とする企業として、昨今の脱プラスチックの流れの中に紙ではなく、第三の選択肢を提示することでプラスチックと共生する社会の実現に貢献したいと考えていることが分かりました。

その想いを汲み取り、さまざまなアイデアを出す中でたどり着いたのが、廃棄される「ホタテ」の貝殻の活用です。ホタテの貝殻は漁業系廃棄物に分類され、適切に処理することが求められます。調べた限りでは、9割以上がリサイクルされているようですが、実際にホタテの水揚量が国内随一のエリアでは、もしかするとホタテの貝殻によって困っていることもあるかもしれないと思いました。

そこで、同じくPRプラナーとして活躍している加藤卓のネットワークから北海道猿払村にコンタクトを取り、ヒアリングを実施。すると、コロナをきっかけにホタテ貝殻の海外輸出が一部止まったことで、余ってしまった貝殻の扱いに困っていることが分かりました。そのような経緯から、今回のプロジェクトには現場で課題を抱えている猿払村にも協力を仰ぎながら、製品化を目指すことになったのです。

“地域への還元”と“貝殻の役割”に着目し生まれた「貝殻でヘルメット」のアイデア

ー貝殻の再生利用技術を使った製品として、ヘルメットをつくったのはどうしてですか?

宇佐美:大きく2つの理由があります。1つ目は、今回つくる製品を、僕らのプロジェクトに力を貸してくださった猿払村の皆さまに還元できるものにしたかったからです。いろいろな選択肢の中でも、僕らは猿払村でホタテ漁に携わる漁師が日頃身につけているものに着目しました。ホタテ漁は、足場が悪い中でおこなうため、漁師の皆さんは日常的にヘルメットを着用して作業をしていることから、ヘルメットというアイデアが有力候補として出てきました。

2つ目は、貝殻が自然界の中で果たす役割に立ち返れば、ヘルメットであれば、1つの物語ができあがると感じたからです。というのも、貝殻は貝の柔らかい身を守るために存在しています。人間の脳みそも、貝の中身と同じように柔らかいからこそ、貝殻を人間の頭を守るものとして生まれ変わらせるのは自然な流れだと感じました。このような理由から、ヘルメットをつくることに決めたのです。

伊藤:実を言うと、ヘルメットにたどり着いた思考過程の一部には、遊び心も混じっています。貝とヘルメットを英単語で表してくっつけると、違和感のない造語ができそうですし、ホタテの見た目をヘルメットのデザインとして使うと、すごくおもしろい製品になりそうだと思いました。ディスカッションの場でスケッチを描いて南原さんに見ていただきながら進めるなどして、初めに連絡をしてからおよそ1か月ほどでヘルメットの企画案がまとまったと記憶しています。

5種のカラーバリエーションでユニセックスなデザインの『HOTAMET』


ー『
HOTAMET』は、性別や年齢を問わず誰もが使用しやすいデザインになっていますよね。「貝殻」をキーワードにこうしたデザインを生み出すのは、かなりハードルが高かったのではないでしょうか。

伊藤:おっしゃる通り、デザインで苦労した部分はあります。「貝殻を被る」というアイデアは斬新でおもしろく、製品として強い物語性を持たせることができますが、ただの“おもしろおかしい製品”になってしまうのではないかという懸念もたしかに存在していました。ただ、やはり製品化した後のPRのことも考えると、貝殻というキーワードは外せないと感じました。また、日本の災害発生率やちょうどその頃に義務化が発表された自転車運転時のヘルメット着用などを加味すると、ユニセックスなデザインにするという点も欠かしたくはありませんでした。最初から、デザインはかなりこだわって詰めていきましたね。

国内外で大反響。高評価を獲得した2つのコミュニケーションポイント

『HOTAMET』が持つストーリーや価値を非言語で伝えるキービジュアルへのこだわり

ー製品が完成した後、その魅力やコンセプトを広く世の中に訴求していくにあたっては、どのようなことを意識されたのでしょうか。

橋本:『HOTAMET』の持つ「外敵から身を守ってきた貝殻が、人を守るものになる」というシンプルで強いメッセージを、いかに伝えていくか。この点を強く意識しました。『HOTAMET』のデザインから伝わってくる物語には、圧倒的なパワーがあります。たとえば、ヘルメットのデザインは単なる“貝殻風”ではなく、本当に貝殻の構造を模倣してつくっています。「バイオミミクリー」という考え方に基づいて、自然本来の役割を活かしたデザインを施したところ、『HOTAMET』は通常のヘルメットよりも強度を30%増加させることができました。こうした特徴は、環境負荷を下げられるという点とともに、やはり1つのストーリーとして世の中に伝えていくべきだと思いました。

阪元:だからこそ、『HOTAMET』のキービジュアルにはすごくこだわっていて。自然好きでエシカルな取り組みにも造詣の深いフォトグラファーをアサインして、プロダクトの魅力が伝わる写真表現の方法を丁寧に棚卸しながら、誰もが一目で貝だと分かるような象徴的なビジュアルを海辺で撮影しました。プロデューサーの立場から当時の状況を少しお話すると、自主プロジェクトでもあった点から、予算的にはかなり厳しい部分もあったんです。しかし、いかに『HOTAMET』の生まれた文脈とビジュアルの良さを伝えられるかという点を考え、徹底的にロケ撮影にこだわりました。

プロデューサーの阪元さん


橋本
:結果として、できあがったキービジュアルは、海外でのPR活動をおこなう上でも大きな効果があったように感じています。誰もが非言語で、『HOTAMET』の“貝殻の再生・循環”というストーリーと価値が分かるものになりました。だからこそ、海外からも大きな反響をいただけているのだろうと。PR活動をおこなう上ではストーリーも大切ですが、ビジュアルも同じくらい重要なものだと、今回のプロジェクトを通じて改めて実感しましたね。

“誰のため・何のためにやるのか”をブレずに意識し、企画とPRをセットで考える

PRプラナーの橋本さん


ー海外からの反響も大きかったのですね。

伊藤:そうですね。言語の壁を越えて、世界中に『HOTAMET』(海外では『SHELLMET』)が届いたなという実感があります。これまでも、世界に向けたプレスリリースの配信などもおこなってきましたが、我々の想定以上に海外での広がりを見せたと思います。

橋本:イギリスの『The Guardian』でもニュースになり、海外からの問い合わせも増えました。また、2024年1月中旬には、フランス・パリでおこなわれた世界最大級のインテリアとデザイン関連の国際見本市『メゾン・エ・オブジェ』にも招待を受けて出展。5日間で90社の担当者とお話をすることができました。

伊藤:現地では、サステナブルな製品としてヘルメットをつくりあげた意外性や新規性、挑戦性の部分を高く評価してくださる声が多かったです。また、デザイン部分を諦めているサステナブル製品も多い中で、デザインと環境配慮が両立したプロダクトであるという点も好評でした。

ー国内での反響は、いかがですか?

橋本:国内でも、僕らの想定以上に反響をいただいています。もともとは、猿払村への還元に主眼を置き、猿払村での記者発表会や、漁師の皆さんにヘルメットをプレゼントする企画などで話題性をつくろうと考えていたのですが、生活者の共感も同時に呼び起こすことができたんです。SNSを見ていると、「有名ゲームのキャラクターが被るヘルメットに似ている」といった声があったり、『HOTAMET』のイラストを描いてくださる方がいたりと、自発的な拡散も多数見られました。また、クラウドファンディングでの予約販売も実施したところ、そちらでも1,100名を超える方に購入していただくことができました。サステナブルな商材はあまり売れないというイメージもありましたから、こうした反響は僕らとしても予想外でしたね。

ーそうした反響を引き出せた秘訣は、どこにあったと思いますか?

橋本:先ほどお話した「キービジュアルで、言語を使わずに製品コンセプトを伝える」という点に加えて、製品の企画段階から「誰のために、何のためにプロダクトをつくるのか」をブレずに意識してきたことも影響していると思います。現在は、サステナブルな商品を作ってローンチすれば話題が生まれるという時代ではありません。その製品が社会のためにどう活用されていくのか、誰のために、何のためにやるのかという点で多くの方の共感を生む可能性があります。そのため、理想とする未来や社会を見据えながら、企画とPRをセットで考えていくことが重要なことなのだと思いますね。

活用の幅は無限大。ホタテ貝殻の再生利用技術から、さらに新しい素材・製品を

左から、Director:井上 康平(ロボット)/PR Planner:加藤 卓/Editor:見田 伸夫/Senior Art Director:伊藤 裕平/Creative Director:宇佐美 雅俊/Producer:阪元 裕樹/Art Director:松田 健志/Photographer:田口 純也(フリーランス)/PR Planner:橋本 恭輔


ーさいごに、『
HOTAMET』の今後の展望についてお聞かせください。

宇佐美:まず、『HOTAMET』はまだ正式リリースを控えた製品なので、何よりも本格的な販売に向けて準備を加速させていきたいと思っています。実は現在、『HOTAMET』を自転車用のヘルメットとして購入したいという声を多数いただいている関係で、耐久性などに問題がないことを証明する認証マークの取得手続きを進めています。手続きも最終段階に入り、もう間もなく、皆さまのもとにお届けできる見込みなので、力を尽くしていきたいと思います。

橋本:ヘルメットの展開としては、一般向けの販売はもちろん、法人からの引き合いも多数いただいています。工事現場等で使用できる専用のヘルメットも同時並行で開発を進めており、デザインなども企業へのヒアリングを重ねながら、作り込みをしているところです。こうした製品も、スピード感を持って完成させることができればと思っています。

宇佐美:『HOTAMET』が無事にリリースできた後は、異なる切り口で新たなプロダクトを打ち出していければと考えています。甲子化学工業の持つホタテの貝殻の再生利用技術は、他のさまざまな製品や素材を作ることが可能です。エコプラスチックを使ったユニークな製品を、今後も企画していけたらと思っています。

伊藤:宇佐美が少し話してくれたとおり、ホタテの貝殻は、さまざまな製品に活用できます。それこそ、現在はANAの機内に置く「安全のしおり」や、カンペールの商品のひとつであるバックパックのボタンにホタテの貝殻を利用するなど、企業のCO₂排出量削減にも貢献しています。『HOTAMET』の販売が無事にスタートすれば、次はそうした素材としての活用と展開にも手を広げていきたいです。

橋本:素材としては、ホタテの貝殻を混ぜたコンクリートの開発も検討が進んでいます。将来的には、廃棄貝殻を利用したエコなコンクリートで建築した建物も実現できるかもしれません。ぜひ、楽しみにしていただけたら嬉しいです。

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2月15日から始まるバレンタイン。KuradashiがPOP-UP SHOPをオープン|ジェニトピ https://pr-genic.com/11645 Thu, 15 Feb 2024 23:00:32 +0000 https://pr-genic.com/?p=11645 ソーシャルグッドマーケット『Kuradashi』を運営する株式会社クラダシが、2024年2月15日からPOP-UP SHOPをオープンします。「私たちのバレンタインは2月15日から始まります。」と題して、バレンタインに余ってしまった「季節商品のロス」の削減と周知啓発に取り組みます。

Background

総務省統計局のデータによると、2月のチョコレートへの支出額は、1年間の1か月平均の約2.2倍。購入時期は、2月の中でもバレンタインデーの数日前が多く、2月14日を過ぎると需要が急激に落ちることが明らかとなっています。このような背景から、恵方巻が話題のように「季節商品はいくら生産コントロールをおこなっていても、フードロスになってしまう可能性があることを知ってほしい」という想いから始まったのが本イベントです。

バレンタインをテーマに、あえてバレンタインデーの翌日である2月15日からPOP-UP SHOPを実施することで、バレンタインが終わっても、棚がホワイトデーに代わっても、その裏ではバレンタイン商品が残ることを忘れないでというメッセージが込められています。

Target
特に、メインターゲットは決めず、八重洲という街でPOP-UPを実施することで、20代~50代までの働いている男女を想定しつつも、幅広い層に季節商品のロスの背景などを周知したいと考えているそうです。

Planning Point

『Kuradashi』のサービス体験そのものと同様に、「フードロスをなくしていこう」というメッセージを、楽しいお買い物を通じてポジティブに伝えたいという点を大切に企画されたそう。「楽しくておトクなお買い物が、社会に良いことにつながる。」という軸からブレない企画やその姿勢が、社会からの反響にもつながっています。

Others
引用元

ジェニトピ 一覧

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『ロスパンの教科書』とは?rebakeが湘南パン祭りにてロスパンに関するガイドブックを配布|ジェニトピ https://pr-genic.com/11606 Thu, 08 Feb 2024 23:00:27 +0000 https://pr-genic.com/?p=11606 パンの通信販売・廃棄ロス削減サービスの『rebake』を運営する合同会社クアッガは、2024年2月25日に辻堂海浜公園で開催される『湘南パン祭り2024』に出店。当日は、パンの販売に加え『rebake』が自己出版したロスパンに関するガイドブック『ロスパンの教科書』が無料で配布されます。

Background

ロスパンは、多くのパン屋で必然的に発⽣してしまうもの。しかし、“店頭で売り切れなかった”という事実だけを取ると、「余り物なので安くて当たり前」「あんまり美味しくないから売れなかったのでは」と思われてしまいがちです。その結果、パン屋も「ロスパンが出る店と思われたくない」と感じてしまうため、ロスパンに関する情報がパン屋からお客さんに伝えられる機会はほとんどないという現状がありました。

今回開催される『湘南パン祭り2024』は、多くのパン屋とパン好きが集う場所。そんな場所で、ロスパンを取り扱う通販サービスである『rebake』 が「ロスパンがなぜ発⽣してしまうのか」を正しく伝えることで、パン屋も堂々とロスパンを販売できる環境に繋がればという思いから企画されたそうです。

Target
『rebake』を利⽤している人をはじめ、パン屋にパンを買いに来る人、パンフェスに来る人など、⼀⼈でも多くの“パンが好きな人”に『ロスパンの教科書』を渡せたらと考えているそうです。

Planning Point

『ロスパンの教科書』の作成にあたり、ユーザー・パン屋との繋がりを活かし、独⾃に聞き取り調査やアンケートを実施。その結果に基づいて、ロスパンが出る仕組みを解説することで、今までロスパンに関⼼を持ったことのない人でも、この問題を⾝近に感じられるよう⼯夫しています。また、『ロスパンの教科書』に関して、今後は『rebake』内での販売のほか、パン屋での設置やイベントでの配布を考えているそう。そのような場で⼿に取ってもらいやすいように、表紙には薄いピンクベージュを使い、柔らかい雰囲気に仕上げています。「⾷品ロス問題」というと堅苦しく聞こえがちなところを、⼦どもから⼤⼈まで、あらゆる人にも気軽に⼿に取っていただけるよう意識したそうです。

Others
●引用元
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000088.000040167.html

●公式ホームページ
https://rebake.me/blogs/event/1000

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松屋フーズ初の“パスタ業態”。『麦のトリコ』オープン|ジェニトピ https://pr-genic.com/11589 Tue, 30 Jan 2024 23:00:45 +0000 https://pr-genic.com/?p=11589 松屋フーズは、創業以来初となるパスタ業態『麦のトリコ』1号店を、2024年1月31日に開業します。コンセプトは「毎日の食事に、パスタを気軽に」。ソース作りが得意な松屋フーズの強みを生かし、「米」以外の楽しみ方を提案する店舗となっています。

Background

松屋フーズは、成長を加速していくなかで「新業態の展開」を重要なポイントであると位置づけており、これまで展開していなかった「ご飯以外」を視野に入れたことが企画のきっかけです。そのなかで、外食産業においてパスタ市場が伸びており、パスタ業態は松屋フーズの総合力が活きる業態であると考えたそう。特に、以下の2点で強みが活きると考え、パスタ業界への進出に至りました。
1.ご飯に合うソース作りが得意であり「ご飯に合うソース=パスタにも合う」ため
2.自社工場があることから、同じ味・クオリティの商品を提供することができるため

Target
メインターゲットは「現在の松屋フーズ業態では取り切れていない層」です。主に「女性」をターゲットとするほか、21席中9席がカウンターで、テーブル席は二人掛けの店舗設計にすることで「おひとりさま」ニーズに応えられる空間作りを心掛けているそう。カウンター席は、隣席との間隔を松屋よりも広く取っているなど、ターゲット層にささるような、ゆっくりとした時間を過ごせるような配慮もしています。

Planning Point

すべての設計を、松屋フーズの理念でもある「みんなの食卓でありたい」をベースにおこなったそうです。メニュー展開は「お得感」×「選べる楽しさ」をベースに「お気軽パスタ」「食べ方提案パスタ」「ゼイタクパスタ」の3軸を展開するほか、日常使いしやすいお店作りを意識しています。

Others
●引用元
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000572.000047538.html

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【BASE×BRURUS】通巻1,000号記念の共同企画「あしたのベストバイマーケット」|ジェニトピ https://pr-genic.com/11577 Thu, 18 Jan 2024 23:00:21 +0000 https://pr-genic.com/?p=11577 ネットショップ作成サービス『BASE(ベイス)』が、カルチャー誌『BRUTUS(ブルータス)』の通巻1,000号を記念した共同企画「あしたのベストバイマーケット」の特設サイトを公開しました。『BRUTUS』ゆかりの著名人や文化人、次世代を担うクリエイターを中心に、『BASE』を利用するショップも含めた約150ショップが参加し、ここでしか買えない商品や体験を企画・販売しています。

Background

「あしたのベストバイマーケット」は、『BRUTUS』の「通巻1,000号を迎えた感謝を、創刊以来44年間支えてきてくれたクリエイターを通じて還元したい」という想いと、『BASE』の「すべての人々の挑戦を応援し“自分らしい自由な生き方”をサポートしたい」という想いが重なったことで実施に至りました。『BRUTUS』と『BASE』が信じる“個人の感性や才能の可能性”をより多くの人に感じてほしいという想いを、「あしたのベストバイマーケット」に並ぶ個性豊かなアイテムを通じて表現しています。

Target
メインターゲットは、クリエイターと購入者です。「あしたのベストバイマーケット」は、『BRUTUS』と『BASE』がクリエイターやアーティストといった“個人の力”を信じ応援していきたいという想いが重なったことで実施された企画。そのため、クリエイターの方には「自身のこだわりや好きを販売する楽しさ」を、購入者には「自分が好きなクリエイターから直接買い物をする楽しさ」をそれぞれ体験してほしいと考え、設計されています。

Why Now?
1月11日に『BRUTUS』の通巻1,000号を迎えたことから、このタイミングでの実施に至りました。

Planning Point

双方のコンセプトや特徴を活かされたマーケットプレイス
実施背景にもあるように、“個人の感性や才能がこんなにも買い物を楽しくする”をコンセプトに、個人の作る商品やショップがいかに豊かな消費体験を生み出せるかが、「あしたのベストバイマーケット」を通じて具現化・可視化されています。また、ネットで効率的に買い物をするのが当たり前の時代に、思いがけない商品とうっかり出会ってしまうという偶発的な買い物の楽しさも、サイト上で意識したポイントとなっているそうです。

『BASE』と『BRUTUS』ならではの集客導線
各ショップページへの集客は、特別サイト・『BRUTUS』本誌・「Pay ID」特集ページ・各ショップオーナーのSNS発信などを予定。特に、ショップオーナーのなかには、すでにファンがついている方もいるため、そこからの集客動線にも期待しているそうです。

Others
●引用元
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000206.000030814.html

公式サイト
 https://best-buy.brutus.jp/

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最新トレンドと予測から読み解く!リアルZ世代が分析する“Z世代が動く”ポイントとは https://pr-genic.com/11551 Wed, 27 Dec 2023 00:00:53 +0000 https://pr-genic.com/?p=11551 現代の若者トレンドの軸となっているZ世代。今後、ビジネスターゲットの中心となっていくZ世代に向けた、施策やアプローチの重要性はさらに高まっていきます。それらを成功に導くためには、常に移り変わる若者トレンドのキャッチアップと分析が重要ですが、そのスピード感についていくことは至難の業と言っても過言ではありません。

12月15日に渋谷キューズで開催された『Z世代女子が選ぶ 2023年トレンド大賞/2024年トレンド予測 発表&解説会』では、Z世代をターゲットにした企画・マーケティング支援事業を展開する、株式会社seamint.による講演がおこなわれました。本記事では、イベントの様子をご紹介し、2023年のトレンドから見えるZ世代の傾向や、2024年のトレンド予測をもとに、今後、Z世代へのどのようなコミュニケーションが求められるのかについて紐解いていきます。

※本トレンド大賞・予測は、約6万人のZ世代(中高生中心)がフォローしている、seamint.運営のSNSアカウントを用いて、以下2つの調査方法をもとに確定されました。
①定量調査
 調査対象:全国の中・高・大学生/調査期間:2023年11月/有効回答数:2,174人
②定性調査(選定理由や基準の調査のため、座談会も実施)
 調査対象:全国の中・高・大学生/調査期間:2023年10~12月

株式会社seamint. CEO 朝比奈 ひかり
1998年生まれ。高校生からKADOKAWAやHRにて女子高生カメラマンとして活動し、18歳の時にイベンターとして2,500万円の売上を達成。その成功体験をもとに「# 10代マーケター」として活動する。2019年に女子大生マーケティングチームの株式会社ネオレア(現・株式会社seamint.)を創業。2022年より、慶應義塾大学院にてZ世代の研究をおこなっている。
株式会社seamint. 企画・トレンドリサーチ 赤峰 沙枝
2000年生まれ。高校時代に女子高生ライター・MCとして活動し、化粧品会社の企画に参加。Twitter(現・X)で若者文化を発信し、広告代理店インターンで若者の消費行動分析などを経験してきた。seamint.では、プランナーとして、トレンドリサーチやSNSの企画運用などを担当している。
株式会社seamint. インターン生 上村 優菜
2001年生まれ。高校時代は、若者文化を中心とした地方創生をテーマに研究発表に参加。大学は、情報経営イノベーション専門職大学(iU)に1期生として進学した。インターンとして、ウェブマーケティングや新規事業を軸に、計4社で働く。高校時代の海外留学をきっかけに、中高生向けICT教育の新規事業に注力。

Z世代の3つの特徴

会場の様子

2023年トレンド大賞発表の前に、まずZ世代の定義や近年の特徴・消費傾向について、CEO・朝比奈氏より説明されました。Z世代とは、1996~2012年に生まれた人々のことを指し、中高生~20代が該当しますが、このZ世代が長きにわたって注目されている理由は2つあります。ひとつは、世界の人口のうち約32%の人がZ世代であるということ。もうひとつは、年齢層を考えた際に、今後のビジネスターゲットとして欠かせない存在であることです。そのような、注目され続けるZ世代の近年の特徴として、朝比奈氏は「デジタルネイティブ」「SNSでのコミュニケーション」「エモ消費」の3つを挙げました。

特徴① デジタルネイティブ
幼少期からインターネットに触れ、デジタル慣れしているZ世代。新しいデジタルサービスもすぐに普及し、効率的な使い方などが直感的にわかるうえに、リテラシーも高いことが大きな特徴です。実際に、スピーカー・上村氏は小学校の頃からTwitter(現・X)やInstagramを使っていたと話しました。

特徴② SNSでのコミュニケーション
SNSを駆使して、自分の知り合いや他人を問わずコミュニケーションを取り、自分の興味関心に応じて、数多くのコミュニティに所属する傾向があります。そのため、メールアドレス・電話番号・LINEなどで連絡先を交換するのではなく、Instagramのフォロー・フォロワーとなり、まずはSNS上で接点を持つことが増えてきていると朝比奈氏は言いました。

加えて、アプリを介して位置情報の共有をおこなったり、インスタライブやゲーム配信などの配信サービスを積極的に利用したりすることが多いです。時代にあわせて移り変わるSNSやアプリに順応し、自分を知ってもらう場・発信する場として活用することが基本となっています。

特徴③ エモ消費(メリハリ消費)
Z世代の消費行動として、他者からの評価や世間的な価値ではなく、自分が満足したのか・自分にとって価値があるのかという“心の満足度”に重きを置く傾向があります。たとえば、「洋服が好きだからハイブランドのものをよく買うけれど、その分、食事はサイゼリヤや丸亀製麺などのコスパがよいものを食べる」という考え方。自分の好きなものには惜しまずお金をかける一方で、節約する部分は徹底的にお金を使わないというように、人によってメリハリのついた消費行動(メリハリ消費)が多々見受けられると朝比奈氏は説明しました。

2023年のZ世代を動かしたトレンドとは?

トレンドを紐解く3つのキーワード

続いて、2023年トレンド大賞の解説にうつりました。スピーカー・赤峰氏はまず、2023年のトレンドにおける3つのキーワードとして「親しみやすさ」「共感」「+αの余白」をピックアップ。『BeReal』※のような飾らない自分を見せるSNSが流行したり、「なぁぜなぁぜ」※のような本音をマイルドに言い換えるネットミームが誕生したりするなど、親しみやすさや共感がトレンドの鍵になっていたと言います。加えて、それらの汎用性が高いだけではなく、自分流にアレンジできたり、フォーマットのなかで個性を見せることができたりという+αの余白が、Z世代のトレンドにおいて重要だと語りました。
※次章にて解説

トレンド大賞一覧と特に注目のトレンドを解説!

そして、2023年トレンド大賞が紹介され、Z世代であるスピーカーのリアルな声とともに、各トレンドの概要と注目ポイントについて解説されました。ここでは、特に注目のトレンドについて紹介します。(各トレンドのより詳細な説明はこちら

1ChatGPT
社会的にも大きな影響を与えた、OpenAIの自然な文章で会話を行うことができる生成AIチャットサービスです。Z世代の中では、特に大学・大学院・専門学校生の利用が多く、卒業論文の作成や就活のエントリーシートの添削などに活用されています。

現在、大学院に通う朝比奈氏は、所属している研究室の教授から「論文を書く際にGPTを活用していきなさい」とアドバイスをもらったと言い、AIをいかに活用していくのかが、Z世代のなかでも注目されていると語りました。また、勉強や仕事以外の場面でも広く活用されている点も評価ポイント。たとえば、体調が悪い際に症状を入力して何科を受診したらよいかを判断するなど、Z世代の日常のなかに急速に浸透し、生活が変わった点が1位の所以だと朝比奈氏は解説しました。

3BeReal
通知が届いてから2分という短い制限時間内に内カメラと外カメラで写真を撮影し、投稿する写真共有SNSです。フィルターや加工機能がなく、素の自分を見せる、通称・“映えない&盛らない”SNSのため、素の自分を見せられる限られた友人間で利用されています。

上村氏は、BeRealがトレンドとなった理由として、①普段自分では写真を撮ろうと思わない瞬間に通知が来るため、何気ない日常を思い出として記録できる ②友人の寝起きなど、特別感のあるものが見られる ③制限時間内に撮るというルーティーンが染みつくなどを挙げました。

5なぁぜなぁぜ
マイクを片手に自分が疑問に思っていることや理不尽なことを「○○が○○なの、なぁぜなぁぜ?」というフォーマットに当てはめ、可愛らしくネタにして発信する動画スタイルのこと。「1限必修なのにまだ家にいるの、なぁぜなぁぜ?」のように、日常会話に落とし込みやすい点が、広く普及したポイントです。現在、大学に通う上村氏は、大学内でもよく耳にすると言い、表現が和らぐ分、少し言いにくいことも伝えやすくなる点が、ネットミームにまで発展した理由のひとつではと解説しました。

9シェイクうどん
丸亀製麺が2023年5月に発売したテイクアウト商品です。(冬期は販売を停止し、来春から再開予定)通常メニューのかけうどんが390円なのに対し、シェイクうどんの明太とろろうどんはトッピングが乗っているにも関わらず同様の390円。メリハリ消費が特徴のZ世代にとっては、このコスパの良さが人気の要因となっています。

実際に、上村氏はシェイクうどんにハマっていたそうで、シェイクうどんが発売されるまで丸亀製麺に行ったことがなかったにも関わらず、販売が停止している冬期には店舗に通うと思うと語りました。また、このように、シェイクうどんをきっかけに、丸亀製麺の良さに気づいた人がたくさんいるのではと朝比奈氏は指摘。シェイクうどんの売上だけではなく、丸亀製麺のブランドイメージや店舗の売上にも影響を与えるような効果があったのではないかと語りました。

2024年、Z世代はどのようなモノ・コトを好むのか?

2024年トレンド予測!押さえておきたい2つのポイントとは?

続いて、2024年のトレンド予測10選の解説にうつりました。赤峰氏はまず、2024年トレンド予測における2つのトピック「推し活」「SNS」を紹介。Z世代に向けて施策・アプローチをおこなう際に、押さえておきたいポイントと、各トピックにある2つの特徴について解説しました。

推し活
特徴① 既存の推し
もともとテレビで人気だったタレントやアイドルなどが、SNSで上手くブランディングをおこない、違うステージで成功する例です。また、SNSで人気のインフルエンサーがテレビに出演し、人気になるような逆のパターンも当てはまります。

特徴② 新しい推し
これまで無名だった人が、SNSの特性と合致し人気になるなど、いわゆる「バズ」を起点にファンを獲得する例などが当てはまります。

SNS
特徴① SNS上のコンテンツ
Z世代にとって慣れ親しんだSNS上では、新しい形式の、これまでに見たことがないようなコンテンツが常に求められています。

特徴② SNSに掲載するモノ
自分でつくったものをSNSにあげてバズるのではなく、それに触れた人がSNSに掲載してくれるようなものをつくる流れがベースになっています。また、掲載されやすいものとしては、2次元の世界観をリアルで体感できるようなコンテンツなどが挙げられます。

朝比奈氏は、このような複数のトレンド軸が生まれる理由について、さまざまなコト・モノが普及し“圧倒的なカリスマ”と言える存在がいなくなったことを指摘。それぞれに、憧れる存在や支持をしたいコト・モノがあるため、みんなでひとつのものに熱中することがなくなっていると補足しました。

トレンド予測10選と特に意識したいトレンドを解説!

そして、2024年トレンド予測10選が紹介され、こちらもZ世代であるスピーカーのリアルな声とともに、各トレンド予測の概要と注目ポイントについて解説されました。ここでは、先述したトレンド予測のポイントである「推し活」「SNS」に、特に関連しているトレンドについて紹介します。(各トレンドのより詳細な説明はこちら

推し活-既存の推し:鈴木愛理
元『ハロー!プロジェクト』のメンバーで、現在はソロアーティストや女優として活動している鈴木愛理さん。テレビ朝日のYouTube『アニソン神曲カバーでしょdeショー!!』や、自身が主演するドラマの主題歌がTikTokで話題となっています。SNS上で人気となったことにより、アイドル時代のファンに加えて、新たなファン層の獲得にもつながっているそうです。

推し活-新しい推し:FRUIT ZIPPER
ASOBISYSTEM所属の7人組アイドルグループ。「わたしの一番かわいいところ」などの楽曲がTikTokで度々話題になり、来年には日本武道館でのワンマンライブが決まるなど注目を集めています。

いま人気の理由として、「従来のアイドルライブとは異なるコンテンツ」「女性のファンが多いこと」などが挙げられると上村氏は言います。アイドルのライブと聞くと、コール&レスポンスを中心としたものを想像しますが、FRUIT ZIPPERのライブでは、ファンと一緒にTikTokで人気の楽曲を踊るなど、従来のアイドルライブとは異なる内容が特徴。その結果、これまでのアイドル像とイメージが変わり、女性のファンも多くついているのではと解説しました。

③SNS:没入型体験
リアリティのあふれる映像や音響でつくられた空間に入り込み、その世界に浸る体験(没入型体験)のこと。近年、没入型体験ができるコンテンツや施設が増加傾向にあり、体験している様子がSNSに掲載され、Z世代のなかで話題になり、さらなる集客につながるという循環が生まれています。ディズニーランドのソアリンチームラボなどを筆頭に、絵画の世界に入り込めるイマーシブミュージアムや、としまえん跡地にできたTHE MAKING OF Harry Potterなど、そのコンテンツや施設はZ世代を中心に度々話題を呼んでいます。2024年には、チームラボの移転やイマーシブ・フォート東京のオープンが控えており、注目すべきジャンルとなっているそうです。

まとめ:Z世代の3つの特徴を捉え、トレンドと絡められるポイントを探る

Z世代の3名がスピーカーとなり、リアルな声とともにトレンドについて触れてきた本イベント。Z世代に向けた施策やアプローチをおこなう際には、①デジタルネイティブであること ②SNS上でのコミュニケーションがベースとなっていること ③エモ消費(メリハリ消費)が消費行動の基本であることを意識したコミュニケーションが求められることが分かりました。たとえば、SNSでのコミュニケーションが当たり前であるZ世代に、『BeReal』のような目新しく斬新なSNSが注目されるように、「Z世代の特徴とうまく絡められるポイントがあるか」は常に念頭におくべきと言えるでしょう。

2024年、Z世代のトレンドは「推し活」「SNS」の2つが軸になっていくと予想されています。たとえば、「推し活」軸では、既存の推し・新しい推しの特徴を押さえてキャスティング候補を検討する。「SNS」軸では、自分たちの投稿を話題にすることを目指すのではなく、SNSに取り上げられるためにはどのようなコンテンツが必要なのかを検討する。このように、日々変わっていくトレンドも2つの軸を参考に、「自社が入り込める部分はどこか」を探ることが大切ではないでしょうか。

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就業人口77%を占める上位5種の職業体験『キッズタウンビルダーズ』|ジェニトピ https://pr-genic.com/11542 Mon, 25 Dec 2023 23:00:39 +0000 https://pr-genic.com/?p=11542 あそび総合カンパニー株式会社IKUSAが、2023年12月21日より、親子向け職業体験ワークショップ『キッズタウンビルダーズ』の提供を開始します。『キッズタウンビルダーズ』で体験できる職業は、日本の就業人口全体の77%を占める「事務職」「専門技術職」「生産工程従事職」「販売職」「サービス職」の5種。施設や地域などのイベントで開催し、集客や人手不足などの課題解決に寄与します。

Background

日本のキャリア学習において、体験を軸に据えたプログラムは存在しますが、それは消防士の制服を着て消火活動を疑似体験できる職業体験施設や、創業者・プロスポーツ選手といった著名な方による講演活動などです。これらの多くは、いわゆる“体験映え”するものや、わかりやすく“すごい”と感じられるような職業をテーマにしています。一方で、現状に目を向けると、日本全体の7割以上が、事務・技術者・生産工程の仕事・販売職・営業職・サービス業といった、日常にありふれている職業に従事。IKUSAは、こうした日本社会を支える職種にフォーカスすることで、「仕事」と「社会」の本質を早期の段階で理解し、将来職業選択をする際の一助となってほしい、選択肢を広げてあげたい、という想いから、『キッズタウンビルダーズ』を企画したそうです。“リアル”な職業体験にこだわるとともに、早期段階で職業観を育むことで、採用時のミスマッチを防ぎたい企業側のニーズにも応えます。

Target
基本的に、親子で楽しめる設計ですが、メインターゲットは小学校高学年以上の親子です。表層的な体験ではなく、仕事に存在するコアな要素が学べるようになっているため、おすすめは保護者も一緒に体験したうえで、子どもと対話する時間を持つこと。体験会に参加し『カラフルクリエイター』で配色のおもしろさを学んだ小学校6年生の親子からは、「街を歩くたびにいろいろな看板の配色について話すようになった」と報告を受けたそうです。人生の長きにわたって見方を支えてくれる、「耐用年数の長い本質的な学びをおもしろく届けるところ」が特徴のため、楽しいことが好きな親子や、特に学びが定着しやすい高学年以上の子どもにおすすめとなっています。

Planning Point

“企業”が主体となり、“本物”を題材に、子どもたちが“仕事を追体験”する学び
『キッズタウンビルダーズ』では、企業がおこなう実際の職業内容をベースにした学習プログラムを設計し、仕事を追体験する中でリアリティのある仕事観を形成することを目的としています。「自分自身が大事にしたい価値観や考え方と、リアリティのある仕事がどのように接続するのか」「その仕事が自分の人生の中でどのような意味を持つのか」というような、本質的な仕事観を育めるようになっているそう。そのため、“映える”職業ではなく、ありふれた職業をテーマにしています。

②プログラム制作パートナー企業への還元
『キッズタウンビルダーズ』のコンテンツは、プログラム制作パートナーのフロントで可視化されている製品・サービスに限らず、製品が製造される過程や社内のオペレーション、企業風土、ビジョンなど、あらゆる側面への取材からつくられています。子どもたちの学びに寄与するという形で、事業や仕事についての魅力を発信することができるため、プログラムの制作パートナー企業も価値を感じられる設計になっています。

Others
●引用元
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000126.000020633.html

公式ページ
 https://ikusa.jp/service/kids_town_builders

ジェニトピ 一覧

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メディアと読み解く注目のサステナビリティトピックス|尾上 満里奈 https://pr-genic.com/11545 Mon, 25 Dec 2023 22:45:32 +0000 https://pr-genic.com/?p=11545 日々、サステナビリティな情報に触れているメディアやフリーライターの方々へインタビューを行う連載『メディアと読み解くサステナビリティトピックス』。第14回目は、フリーランス/編集者の尾上満里奈さんにお話を伺いました。

フリーランス/編集者 尾上 満里奈
新卒で規格外野菜のフードロス問題に取り組むタベモノガタリ株式会社に入社し、野菜の集荷や搬入、販売、広報を担当。並行してブログ『おひとりさまアジア生活』を運営する。退職後、本格的にライター活動をスタートさせ、2021年にフリーライターとして独立。現在は、ビジネスやサステナブルにまつわる取材、採用広報のコンテンツ制作、旅行コラムの執筆などを手がける。

尾上さんの取材・執筆時のポイント
読者像を具体的にイメージした状態で情報発信をする
サステナビリティに関する情報はここ数年で急激に増え、単語としては認知している人が多い一方で、「エネルギー」や「飢餓」と聞いても、多くの人は日本からは遠い国の話と思ってしまうのではないかと思います。そのため、記事を執筆する際は、読者像を詳細に定めて、具体的にイメージするようにしていますね。どんなスケジュールで一日を過ごしているのか、家族構成、趣味など、生活レベルまで読者像を定めて、「その人に対してどんな認知・行動をしてもらいたいのか」の解像度を上げるイメージです。メディアとして広く読者層を設定している場合もありますが、記事ごとに誰に向けたものなのかを明確にし、記事を積み重ねることで、サステナビリティへの認知や理解度が段階的に高まっていくように意識しています。

尾上さん注目のサステナビリティトピックス
韓国の体験型施設
いま、韓国で増えてきているアート・音楽を体験できる体験型施設に注目しています。ブランドの世界観を体験できるかっこいい場でありながら、ビーガンやラベルレス、測り売りなどのSDGsにつながるアクションが盛り込まれていて、生活者が「気がついたらSDGsに貢献していた」という状態になっている点が素晴らしいと思います。また、施設内のスポットや商品の説明文は、来た人がおもわず読みたくなるようにデザインされていて、説明文を読んで理解してもらうまでの導線の設計ができている点もいいなと思っています。説明の仕方ひとつとっても、アウトプットをいかに美しいものにするか追求する、美意識が現れている施設です。

尾上さんの気になった企業の取り組み
マザーハウス(MOTHERHOUSE)
“途上国から世界に通用するブランドをつくる”を理念に、バッグ、ジュエリー、アパレルを製造・販売する『マザーハウス(MOTHERHOUSE)』。商品の見た目がおしゃれで美しいだけでなく、何回でも修理して長年使える点が素晴らしいと思っています。また、生産から販売まで一気通貫しているからこそ、ストーリーもしっかり伝えられていて「情報の透明性」が高い点も注目しています。

ブランドを知ったきっかけは、街を歩いていて、いいカバンだなと思って気になったことで、ブランドのストーリーを店員さんが丁寧に伝えてくれる姿勢に胸を打たれました。その姿勢がどの店舗でも共通しており、「どんな場面でも生活者に伝わるように務める企業文化」を感じ取ることができます。そうしたコミュニケーションがあることで、「いい素材、いい職人さんがいるからこそ、この価格は当たり前だよな」と納得することができます。「情報の透明性と価格の納得性」を伝えることが重要なサステナビリティの活動において、モデルケースとなる企業だと考えており注目しています。


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日々新しい知識が求められる建築営業。自分にしかできない営業を模索する信和建設 営業部とは
ビジネスの場でも、自分の言葉で語る。書評家の三宅香帆さんに聞く、好きを言語化して仕事に生かすヒント
メッセージは簡単に見えないからこそ意義がある / SKGロゴデザインの視点「上野村森林文化館 mori+」

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