昨今、マーケティング手法としてイベントマーケティングが各所で展開されていますが、そのイベント自体をいかにPRするかが重要視され始めています。本記事では、PRイベントの目的やイベントの種類をはじめ、メディア露出を目的としたプレス形式イベント、またプレス形式イベントの設計における考え方について紹介します。
CONTENTS
PRイベントの目的
人によって連想するイベントが異なりますが、まずはPRイベントを行う目的を紹介します。
1.パブリシティ獲得による情報リーチの最大化
広告出稿ではなく、情報番組やTVや新聞、またWEBニュースなど、パブリシティでの紹介による情報拡散の最大化が、PRイベントを行う大きな目的の一つです。取材ができるタイミングと場所を設けることで、パブリシティ獲得の可能性が向上します。
2.リアルな体験の提供と信頼関係の構築
プレス向けイベントに一般生活者の参加も可能にすることで、顧客に対してリアルな体験を提供します。対面で説明することによって、より商品・サービスに対する深い理解を得ることができ、信頼関係の構築にもつながります。
3.興味関心が高い顧客層にリーチ
業界関係者や一般参加ができるEXPOなどのイベント形式では、自社の商品やサービスに対する興味関心が高い顧客層へのリーチが可能です。
競合他社や流通関係者などの業界関係者が横並びで出展している場合、競合情報を学ぶことができるとともに、取引につながる流通関係者と関係を構築できる可能性も秘めています。また、市場動向に関する情報収集を積極的に行っている、経済・報道・専門系のメディアへのアプローチも可能です。
PRイベントの種類
『イベント』と言われて連想するものは、人によって異なります。株主総会や事業戦略発表などのお堅いイベントや、EXPOやフェスなどの大型イベント、メディアを集めた記者発表イベントなどと、PRイベントの種類は様々です。またPRイベントの形式によって、目的と特性は異なってきます。

図1. イベント形式ごとの目的と特性
1. インナー形式
特定の参加者に対して、詳細な説明を通じて、伝えたい情報を確実に伝えることを目的としたイベント形式です。
株主総会や体験会、企業説明会などが該当し、専門性の高い情報を提供したり、意見交換による理解度の増大につなげたりさせることが特性です。
2. セールスプロモーション形式
イベント参加者に対して、告知や詳細説明、体験を通じて、購買・利用促進を図ることを目的としたイベント形式です。
EXPO(出展)やフェス(出展・協賛)、また店頭販促などが該当し、顧客とのインタラクティブなやり取りを通して、プロモーションを行うだけでなく、対話や立ち振る舞いの観察から、生活者の動向を伺えることが特徴です。
3. プレス形式
主に、PRイベントが該当するのがこの形式になります。メディアを誘致し、取材を通してパブリシティ露出の獲得を狙います。記事掲載によって、認知・理解度の向上を図ることが狙いであり、メディア露出による情報発信の最大化がプレス形式イベントを行う目的となります。
しかし、ただメディア誘致をすれば良いわけではなく、ニュース性のある発表内容、商品・サービスが伝わる演出をはじめ、旬なタレント起用するなど、様々な思考を巡らせる必要があります。
プレス形式のPRイベントの種類
イベントの種類が多岐に渡る中で、PRイベントは「プレス形式」を指すと紹介しましたが、形式にとらわれず、情報設計を行なうことでメディアを誘致することはできます。

図2:プレス形式イベントの種類と内容
上の図は、プレス形式イベントの一例を細分化して、どのような種類があるかを整理したものです。報道系や専門系メディア向けの記者説明会、記者発表会(報道系or芸能系)と3つに分けています。ここまで細分化すると、いかにイベントが幅広いワードで、プレス形式イベントも多岐に渡るかがお分かり頂けたと思います。
プレス形式イベントの設計における考え方
広報PR担当者が特に腕を試されるプレス形式イベントを挙げるとすれば、「事業戦略発表会」や「新商品発表会」、また「新CM発表会」です。
- 株主をはじめ、関係会社や金融機関にも影響を与え、将来を占う「事業戦略発表会」
- 関係各所の力を集結し、長年の月日をかけて発表する「新商品発表会」
- プロモーション強化と予算投下を決心した「新CM発表会」
いずれもPRイベントによってメディア露出を最大化させ、情報の拡散を図りたいところです。しかし、いざPRイベントと考えると、メディア露出を最大化させることよりもイベント制作に圧迫されてしまい、「イベントを実施すること」自体が目的化してしまうケースが多く見受けられます。どんなイベントにしようかとワクワク・ドキドキすることは必要ですが、PRにおいては「5W1H+V」で情報整理を行ない、ゴール(メディア露出の最大化⇒情報発信の最大化)を見失わないように注意が必要です

図3. イベントPRの実施計画
イベントの中身を決めていくには、最低でも「PR要素」と「ターゲットとなるメディア」の2点を意識しましょう。「イベントを開催すればメディアが集まる」という考え方ではなく、「こんな“PR要素”があるから、この“メディア”がきてくれて、ターゲットユーザーに届く」という考え方を持つことが重要です。
また、より多くのメディアを集めるためにタレントを起用したり、インフルエンサーを集めてSNS上での話題化のキッカケをつくったりと、イベント開催の目的やターゲットによって、イベントの内容も工夫する必要があります。

図4.発表内容とターゲットメディアの選定
PRイベントでは、イベントの枠組み(会場探し/会場施工/音響・照明などの演出等)をつくることも重要ですが、PRイベントのゴール(メディア露出の最大化⇒情報発信の最大化)を見失わずに、設計していくことを忘れないようにしましょう。
次の記事『PRイベントはこうやってつくられる!イベント企画から開催翌日までの流れを徹底解説』では、実際にPRイベントを実施する際の手順についてご紹介します。併せてお読みください。
