時代が平成から令和に変わり、情報流通構造や生活者の関心ごとがますます複雑化する中で、世の中にプロジェクトをアウトプットする必要のある人々は、どのようなポイントを押さえたコミュニケーションを展開していく必要があるのでしょうか?
本記事は、先日の12月11日にNagatacho GRiDにて行われたイベント、『SNS起点でパーセプションチェンジを促す!令和時代のコミュニケーション戦略~PR GENIC MEETING#2~』に登壇した、本田事務所 代表の本田哲也氏、TwitterJapan シニアクライアントパートナーの青山康成氏、マテリアル 執行役員兼Executive Storytellerの関 航氏の3名の対談の様子をレポート。令和時代におけるPRの可能性と、SNSを起点としたコミュニケーション戦略のポイントについてご紹介します。
CONTENTS
令和時代のコミュニケーションに欠かせない2つのツボ
PRパーソンやマーケターにとって、令和はどんな時代?
第1部のテーマは、『令和時代、普遍的に必要なコミュニケーションのツボは何か?』。PRやマーケティングに従事する者にとって、元号が平成から令和に変わったこの1年は、どのような年だったのでしょうか?
今年の4月に、自身で立ち上げたブルーカレントから独立し、本田事務所の代表となった本田氏は、目まぐるしく変化する今の時代だからこそ、20年間のキャリアを通じたPRの本質を見つめなおすような1年だったと振り返りました。
外資系の広告代理店出身で、2年前からTwitterでシニアクライアントパートナーを務めている青山氏は、ここ最近のコミュニケーションの在り方について、大きな変化を感じているのだそう。これまでTwitterは、例えば「〇〇なう」のように、ごく個人的なつぶやきが投稿される場として使われていましたが、今やマーケティング活動において無視することのできない、重要コミュニケーションツールのひとつとなっています。そのため青山氏は、Twitterに限らず様々な手段と複合した、クロスオーバー的なコミュニケーションデザインを設計することの重要性を感じていると話しました。
すべてのタッチポイントがメディアになる”1億総メディア時代”
青山氏が話す通り、Twitterをはじめ様々なものが情報発信元となる今の時代では、情報流通構造や生活者動向にも、これまでとは異なる新たな特性が見られます。そんな令和時代の特性について、関氏は”1億総メディア時代””1億総自由主張時代”という2つのキーワードを使って整理しました。
1つ目は、令和時代の情報環境のツボを表す”1億総メディア時代”。すべてのタッチポイントがメディアになりうる現代において、生活者に対して情報を届ける者は、それらのタッチポイントごとの攻略方法を体得する必要があります。しかし、タッチポイントが増えたからといって、人々が処理できる情報の量も増えたというわけではありません。1億総メディア時代の人々は、自分にとって必要な情報を自由に取捨選択できるのです。
このタッチポイントの増加と情報流通構造の複雑化について、本田氏は「メディアプランナーのような、情報伝達設計をする人の10年前や20年前の仕事と、令和との仕事では、全然難易度が違う」と、現代におけるメディアプランニングの難しさを示した上で、原点に立ち返って店頭でのタッチポイントをどう設計し、どのように他のメディアとリンクさせるかが重要ではないかと話しました。1億総メディア時代においては、店頭もひとつのメディアであり、メディアプランニングを考える際にも、店頭は決して見落としてはいけない重要なタッチポイントのひとつとなるのです。
自己完結する欲求と他者依存する欲求
次に、メディアカオスマップを見せた関は、「今の時代、少なく見積もっても、このカオスマップ以上にターゲットとの接点が存在するはず」と説明。これらひとつひとつのタッチポイントをきちんと理解し、使い方を学ぶことを怠ってはならないと説きつつも、細かいメディア論のHOWよりも本質的に大切なことは、結局人の「感情」と「欲求」ではないかと自論を展開しました。
何年も昔から変わらない人間の本質的な感情には、「面白い」「楽しい」「悲しい」「辛い」などがあり、欲求に関しても、「認められたい」「繋がりたい」など、”〇〇したいされたい”という感情は数えきれないほどあります。関氏曰く、その中で企業がコミュニケーションを仕掛けるにあたって特に押さえなければならないのは、「他者に依存しなければならない感情や欲求」です。
”1億総メディア時代”のターゲットに対するコミュニケーションにおいて、自分の中で満たされて終わる感情ももちろん重要ですが、その上で、誰かにそれを伝えたい、認められたい、教えたい…など、他者依存する感情にブランドをうまく忍び込ませられるかが肝です。そうすることで、メディア論の話の前に、”ターゲットが誰かに伝えたくなる”という、コミュニケーション構造ができあがると説明しました。
”1億総自由主張時代”を形成するマインドギャルたち
2つ目に関氏が紹介したのは、生活者生態のツボを押さえるキーワード”1億総自由主張時代”。令和に入る少し前から、日本が様々なテーマについてざわつき始めたと感じていた関氏は、例として「LGBT」を取り上げ、「ここ1年くらいで、LGBTに関する話題や議論が大幅に増えましたが、それはLGBTの方が増えたからではなく、自分の性的な好みや、法や制度に対する願望を、自由に主張できる”時代背景”が影響している」と述べました。価値観や趣味など、もともと人々の心の中に眠っていたものを、自由に本音で主張できる時代。それが、令和時代の生活者生態なのです。
この考えに対して青山氏は、最近コラムで読んだという”マインドギャル”の話を取り上げました。2014年に廃刊になった伝説のギャル雑誌『Egg』が、2019年の5月に再発行された際に、その編集長が今の若者の傾向として「昔の『Egg』の時は、ガン黒が流行ったり安室ちゃんが流行ったり、みんな右ならえで同じ格好をしていた。でも今の女の子たちは、個性を発信することに貪欲で、セルフブランディングが上手。そんな現代の子たちを、私達は”マインドギャル”と呼んでいます。」とインタビューで答えているのを目にして、まさにこの”マインドギャル”こそが、現代の生活者特性を表す言葉だと思ったのだそう。
特にTwitterは、匿名であるがゆえに、自分がどんな人物なのか相手に知られていない状態で考えや意見を発信するため、その内容がどんな人物であるかを判断する材料になります。自分の主張や考えが、見た目よりも先に外へ出ていく時代だからこそ、LGBTのようなこれまで安易に触れることのできなかったテーマが話題に上がったり、周囲とかぶらないようにセルフブランディングできるマインドギャルが増えたりするのだと、青山氏は見解を示しました。
これに対して本田氏は、これまでPR業界でよく使われてきた”記号性”はもはや表面的な共通点に過ぎず、みんながそれぞれ中に持っているマインドや価値観を、相当深くリサーチしていかなければ、生活者に刺さる良いキャンペーンは作れないと加えました。
プランナー泣かせの”関心のミルフィーユ化”現象
この”1億総自由主張時代”の話を踏まえ、本田氏は現代の人々の興味関心や価値観が何層にも重なっている様子を、”関心のミルフィーユ化”と自身の言葉で説明。
これまでは、世間の関心ごとは社会全体の世論そのものであり、大衆が同じ価値観や同じものを求めていました。しかし、SNSが普及した現代においては、ひとつの大きなテーマに対して全員が集まるのではなく、特定の興味関心に対して共通の価値観を持った人同士が集まり、小さなトライブ形成があちらこちらで行われるように変化。その細々としたトライブが何層にも重なり、最大公約数を成していることから、これを”ミルフィーユ化”と言い表しているのだそう。
そのため、いまPRパーソンに求められるのは、「日本全国を巻き込んで大きな世論を作る」などといった大きな目標を持つことばかりでなく、ターゲットとなるトライブの人たちの関心が何に向いているのかを、ひとつひとつ丁寧に発見していくことであると説明。その特定のトライブをコアにしつつも、アウトプットでミルフィーユの上部層へコミュニケーションを広げていくことで、最終的には社会全体の議題に押し上げることが出来るのだと説きました。
人口が1億2千万人いる中で、それぞれがみんな異なった意思を持っていて、それらを自由に表現したり主張したりできる。そうしてできたいくつものトライブが、ある共通の関心テーマを持ってミルフィーユ状に重なっているのが、令和時代の生活者生態のツボなのです。
求められるのはトライブを上手く捉えたブランドコミュニケーション
以前までは、ひとつの強い広告コピーを複合的に展開することで、ある程度人を動かすことができたかもしれません。しかし、ひとつのビックアイデアのみで世の中を動かすことが難しくなっている現代は、クリエイターやプランナー泣かせの時代であるとも言えます。
そんな時代のコミュニケーション設計のポイントについて、関氏は、ターゲットに対する普遍的なコアメッセージやコアコンセプトを用意しつつも、それぞれのトライブが持っている興味関心に合わせてメッセージを出し分け、最終的にマーケティングとして規定のボリュームをクリアしていく、そういうコミュニケーションの仕方が求められるのではないかと見解を示しました。
第1章の終わりに、情報環境のツボを表す”1億総メディア時代”では、他者依存する感情や欲求を掴み、そこに対する動線を見極めてブランドを忍ばせること。生活者生態のツボを表す”1億総自由主張時代”では、普遍的なコアメッセージと、各トライブのツボを押すメッセージで、相対的にブランドを持ち上げていくこと。これらのアプローチが、令和時代のコミュニケーション設計のポイントになるとまとめました。
SNSを起点としたコミュニケーション事例
第2章では、第1章で整理した時代背景を踏まえた上で、どうやってコミュニケーションを設計すれば生活者の態度変容を促すことが出来るのか、SNSで話題になったことでマーケティング活動に寄与した事例をもとに解説が行われました。
『DiDi』の”#スマート帰タク”キャンペーンの場合
第2部で紹介されたのは、タクシーの配車プラットフォームサービス『DiDi』の事例。『DiDi』は、終電を逃したり、お酒を飲みすぎてしまったりして、タクシーの需要が高まる”忘年会シーズン”のモーメントに合わせて、毎日20-24時のタクシー代が20%割引になる「DiDiで#スマート帰タク 忘年会キャンペーン」を展開。キャンペーンに携わっていない関氏は、仮説であることを前提に、この企画の戦略設計部分を紐解きました。
はじめに、『Japan Taxi』や『MOV』のように、すでに配車プラットフォームアプリがマーケットに乱立している市場環境を踏まえると、キャンペーンを行う大きな目的として「エリアシェアを奪いにいくこと」もしくは「他社に無いカタチでタクシー配車の需要を創り出すこと」が考えられます。
マーケティング戦略全体として、「配車までの待ち時間」「エリア拡大」「カスタマーサクセス」といった部分は押さえつつ、コミュニケーションでカバーしたい領域では、”COREターゲット”として「エリアにおいて、タクシー利用頻度が多いユーザー」、”MOREターゲット”として「エリアにおいて、ある一定の頻度でタクシーを利用するユーザー」を選定。この”CORE”と”MORE”の各ターゲットごとに、①トライアルのための施策 と ②継続利用<V向上のための施策 の2軸をどのように展開するかで、キャンペーンの方向性を決めたのでないかと考察しました。
その上で、”MOREターゲット”における潜在需要を、モーメントを活かしながら、うまく取り込もうとしたのが、本キャンペーンの主旨ではないかと、キャンペーン設計のポイントを整理しました。
このセミナーが行われた前日にも、「#忘年会スルー」という言葉がTwitterトレンドに入ったことでニュースに取り上げられるなど、現代の社会人にとって、忘年会は”面倒なもの”として傾いているのが現状です。その中で、『DiDi』はこのインサイトとモーメントを捉え、「#令和の飲み会マナー」というハッシュタグのもと、Twitterを情報のプラットフォームとして機能させ、忘年会に対する議論を巻き起こしました。まさに、「本当はこう思っていた」「誰かに伝えたい」というユーザーの感情に対して、ブランドをうまく忍び込ませたケースです。
この議論の起点となるTwitterADに反応したポテンシャルターゲットに対して、漏れなくタクシー利用料金が20%オフになるクーポンを出現させ、トライアルを促進するきっかけに繋げた、マーケティング活動に寄与したキャンペーン事例であると説明しました。
今すぐ使えるTwitterコミュニケーションのフレームワークとは
人々はどのような目的でTwitterを使うのか?
第2部で紹介された事例は、いずれもTwitterでのコミュニケーションを中心としたマ―ケティング戦略でした。メディアが乱立して情報流通構造が複雑化している今、世の中に普遍的なメッセージを届けるには、ユーザー起点になるコミュニケーションプランを設計することが不可欠になります。そこで、いかにブランドがユーザーに寄り添い、ユーザーの生活動線にブランドを忍び込ませられるか、ここにマーケティング活動をドライブさせるSNS活用術が隠れています。青山氏は、「Twitterをマーケティングのツールとして使うことは、実はそんなに難しいことではない」とし、すべてのSNSコミュニケーションにも通じる、Twitter活用のポイントについて解説しました。
Twitterとは、世界中で起きている出来事と会話が、リアルタイムで繰り広げられる場であり、最近ではこのTwitterの特性について、グローバル的にも”パブリックカンバセーション”と呼ばれているそう。つまり、議論の起点となるコンテンツが存在し、そのコンテンツに対する会話や議論が繰り広げられるプラットフォームとなるのが、Twitterであると言えます。現代においては、その議論の結果として、ブランドのメッセージがユーザーに響くようになっていると、青山氏は述べました。
そんなTwitterを使って、実際になにをするかという話になった際に、よくあがってくるワードが「バズ」です。「どうすればTwitterでバズりますか?」「新しい商品が出るのでバズらせたいです」企業側からそんなオーダーが多い反面、第2部の話にもあったように、瞬発的に話題が拡散されるだけでは、今の時代なかなか生活者を動かすまでに至りません。そのため、企業が何のためにコンテンツを作るのかを考える際には、ブランドや商品のことを伝えるのはもちろんですが、それだけでは一方的な情報発信にしかならないため、議論の起点になるようなコンテンツを作ることが重要です。また、瞬間的に拡散されるよう戦略を立てることではなく、世の中にブランドや商品について会話をしてもらえるように戦略を立てなければなりません。
Twitterキャンペーンを設計するフレームワーク
それでは、実際にTwitter上で議論や会話を起こすためには、何をどのような手順で行えばよいのでしょうか?
青山氏は、Twitter社のワークショップで使用しているというフレームワークをもとに解説。はじめに行うのは、「ブランド」について考えること。そのブランドは、ユーザーにとってどのような”情緒的価値”と”機能的価値”を持っているのかを、改めて考え直します。その次に「オーディエンス」について、ターゲットはどんな人であり、顕在化したいのはどんな気持ちかという重要な部分を考えます。続いて、Twitterで会話や議論を起こす最大のポイントとも言える「モーメント」=会話をしたくなるのはいつかを考え、最後に、実際にどう「会話」してほしいのか、キャンペーンのコアアイデアになる部分を考えます。
ステップ③で紹介した「モーメント」には、様々な種類があります。例えばブランドのモーメントの場合、新商品をローンチするタイミングや〇〇周年系があり、シーズナルモーメントの場合は、春夏秋冬や花粉の季節などがあります。カルチュアルモーメントの場合は、今年最も話題になったラグビーのワールドカップや、来年であればオリンピックが挙げられ、オケージョン的な場合は、クリスマスや〇〇の日など、たくさんのモーメントが存在します。またトレンドのモーメントでいうと、「#MeToo」や「平成最後の〇〇」、また「令和最初の〇〇」などが存在。最後にパーソナルモーメントの場合は、各ユーザーに紐づくものとして、就活や結婚などのライフイベントもあれば、育児や朝活などのライフスタイルに寄ったものもあります。
これだけ多くのモーメントが存在することを踏まえた上で、ブランドとして捉えるべきモーメントはいつなのか?またそのモーメントを捉えて、各商品とどのようなユーザーを結び付けるべきなのか?これらを統合的に考えて、キャンペーンを設計しなければなりません。
モーメントを上手く捉えたコミュニケーション事例
青山氏は、このフレームワークを埋める事例として、『マクドナルド』が2015年に行った「#おやすみ朝マック」という事例を紹介。このキャンペーンは、夜に「#おやすみ朝マック」 とツイートすると、朝マックの無料クーポンが当たるというもので、ターゲットとなる人々に朝マックに行く習慣を喚起させた事例です。
あくまで仮説ですが、深夜帯のモーメントにコミュニケーションを仕掛けることで、ユーザーから「いつもより30分早く寝て、少し早起きして朝マック食べてやる!」といった意気込みをツイートしてもらい、早起きして、朝マックに行けたことによる満足感と達成感(朝少し早く起きて、いつもと違うことができると、お得感を感じますよね)を味わってもらう体験をつくり出すことで、ブランドが持つ機能的価値や情緒的価値を、上手く需要に結びつけていったのではないかと説明。
このキャンペーンを解説しながら青山氏は、モーメントとターゲットのインサイトを捉え、上手くユーザーの生活動線にブランドを忍び込ませた好事例だと考察を述べました。
Twitterのモーメントを捉えることは戦略PRに直結する
Twitterは、PRパーソンやPR発想で広告のプランニングを行う人にとって、情報伝達ツールとしてはもちろん、世の中や世相を把握する観点においても、見逃してはいけないツールのひとつです。その理由として本田氏は、自身が提唱している「戦略PR」のフレームワークの3本柱のうち、「世の中の関心ごと」を捉える(=世相をキャプチャする)際に、Twitterが重要な役割を果たすためと説明しました。
今どこで何が起こっていて、生活者の間でどのようなコミュニケーションが展開されているかを知るには、もはやどんなメディアよりもTwitterが最も早いと言っても過言ではありません。だからこそ、生活者のパーセプションチェンジを促すようなコミュニケーションを展開する際には、このTwitterの使い方が重要なカギとなってくるのです。
これから”PR発想”はビジネスリテラシーになる
このフレームワークを使ったワークショップで会場は盛り上がり、全てのプログラムが終了。会の終わりに本田氏は、パブリックリレーションズの技術を体得していることは、ビジネスの世界において非常にアドバンテージだと思って欲しいと、参加者に向けて思いを述べました。その理由として、PRは、広告やプロモーションの横並びのコミュニケーションチャネルのひとつではなく、PR発想を持つことはもはや「ビジネスリテラシー」である、と説明。起業家であれ弁護士であれ、あらゆるビジネスパーソンがPR的発想を持っているかいないかで、仕事の成果に大きな差が出る状況になってくると、今後のPRの重要性について加えました。
”1億総メディア時代”や”1億総自由主張時代”という言葉に代表されるように、デジタルの躍進によって社会は目まぐるしい変化を続けています。そんな時代背景をきちんと捉え、ブランドそのものを好きになってもらうためには、インパクトのある一過性のキャンペーンではなく、個々のトライブを捉える緻密な戦略設計と、ブランドのベネフィットを正しく伝えるキャンペーンで、長期的にコミュニケーションを行っていくことが欠かせません。
そこで、このセミナー内で紹介された様々なPR発想や思考のフレームワークを体得することにより、どんな手段でコミュニケーション戦略を考える際にも、生活者のパーセプションチェンジを促すような、ユーザーに寄り添った企画を生み出せるようになるかもしれません。
◆登壇者プロフィール
本田 哲也
本田事務所 代表
PRストラテジスト
「世界でもっとも影響力のあるPRプロフェッショナル300人」にPRWEEK誌によって選出された日本を代表するPR専門家。世界的なアワード『PRWeek Awards 2015』にて「PR Professional of the Year」を受賞している。セガの海外事業部を経て、1999年に世界最大規模のPR会社フライシュマン・ヒラードの日本法人に入社。2006年、スピンオフのかたちでブルーカレント・ジャパンを設立し代表に就任。2009年に「戦略PR」(アスキー新書)を上梓し、マーケティング業界にPRブームを巻き起こす。P&G、花王、ユニリーバ、アディダス、サントリー、トヨタ、資生堂など国内外の企業との実績多数。2019年より、株式会社本田事務所としての活動を開始。外務省のアドバイザーやJリーグのマーケティング委員などを歴任。海外での活動も多岐にわたり、世界最大の広告祭カンヌライオンズでは、公式スピーカーや審査員を務めている。
青山 康成
Twitter Japan 株式会社
Senior Client Partner
1973年生まれ。高校卒業後に渡米し、カリフォルニア州立大学ノースリッジ校卒業。バブル崩壊後の時代に広告業界の道に進み、日経&外資系広告代理店で幅広く広告の仕事に携わるが、2018年にキャリアチェンジしTwitter JapanのCPG業界担当としていまに至る。Twitterの面白さに取りつかれ、業務時間とタイムラインをみる時間のバランスに日々悩んでいる。
関 航
株式会社マテリアル 執行役員
Executive Storyteller
1991年生まれ。学生時代にRedBullJapanでマーケティング論を学び、当時20名程のマテリアルへ入社。同社にプランニングセクションを立ち上げ、その後ストーリーテリングの概念を確立。これまでカンヌライオンズの金賞をはじめ、国内外の100以上のアワードを受賞。最近では「パンテーン」の『#HairWeGo』キャンペーンの設計や、SNSで話題の入浴剤「BARTH」のキャンペーン設計を手掛けている。直近の自身のテーマは、ブランドのPL/BSを、意図して世の中と結びつけるストーリーの体現。
1995年生まれ大阪育ち。2018年同志社大学卒業後、株式会社マテリアルに新卒入社。1年目でウェブメディア『PR GENIC』を立ち上げ、記事の執筆と編集全般や、セミナーの企画など、コンテンツ作りを幅広く担当。半年間ハウスメーカーのマーケティング部への出向も経験。現在はオープンイノベーション支援に従事しつつ、外部アドバイザーとして編集のサポートを行っている。