CM PRとは?CM効果を最大化するCM PRのノウハウ

CM PRはテレビCMの効果を最大化する上で、非常に大切なPR活動となります。本記事では、CM PRを実施するメリットや成功させるためのポイントなど、CM PRのノウハウをご紹介していきます。またここでいうCMは、テレビCMを前提とします。

CM PRとは?

CM PRとは、テレビCMの接触機会を広告出稿枠だけに絞らず、話題(注目)のテレビCMとしてメディアに取り上げてもらうためのPR活動を指します。

取り上げられるパターンとしては、新CMの紹介に加え、製作秘話や、撮影現場でのタレントの様子、さらには番組・視聴者へのコメントなどが挙げられます。朝のニュース番組やWEBメディア等で、これらを目にしたことがある人も多いのではないでしょうか?実はすべて企業の戦略の1つなのです。

せっかく費用をかけて製作したテレビCMだからこそ、広告枠だけで留めておくことは非常に勿体ないことです。こうした広告枠を超えた世間との接触は、情報の拡散だけでなく、視聴者の心理にも様々な影響を与えます。

CM PRをおこなうメリット

CM PRを行うメリットは、おもに3つあります。

図1:CM PRの3つのメリット

1.テレビCM枠以外での情報露出によるリーチ最大化

テレビ番組内やWEB記事などで紹介されると、広告枠出稿のみの場合に比べてリーチ数は増幅します。また単純にリーチ数が増えるだけでなく、テレビ、WEB、新聞、雑誌と露出メディアの種類が多くなればなるほど、アプローチ層を拡大することが可能です。

2.製作したテレビCMの費用対効果の最大化

メディアで取り上げられた場合、生活者はテレビCMを「情報」として認識するため、広告枠での接触よりも情報内容を届けることが可能になります。また、番組内で1分尺(想定)での露出があった場合、タイムCMの出稿額よりも高い費用対効果を見込むことができます。

3.テレビCM製作の裏側紹介による消費者意識のプラス変動

テレビCM撮影の裏側など、CMを見るだけでは伝わらない特別な情報を消費者が得ることにより、オンエアされたテレビCMに実際に触れたとき、好意的な印象を持つ状況を形成します。

 

CM PRの露出パターン

図2:CM PRの露出パターン一覧

これからご紹介する露出の型を把握することが、実際にCM PRを実施したい場合に用意するべき要素(素材)のヒントとなります。CM PRの露出パターンは大きく3つあります。

1.基本的な露出

露出パターンの1つ目として挙げられるのが、素材提供による露出です。新CM発表会などを行わずに、1分ほどの番組尺の中で新CMを紹介するためには、CM本編の映像だけでなく、撮影の様子を収めた「メイキング映像」が重要になります。メイキング映像もただ撮影するのではなく、撮影方法の紹介や撮影の合間の微笑ましい様子など、情報番組内で取り上げられやすい要素を意識的に盛り込むことが大切です。

2.個別取材による露出

2つ目に挙げられるのが、個別取材による露出です。新CM発表会などの場で、芸能コーナーの扱いが多い番組に対して、出演タレントを集めたコメント撮りを行います。各番組用に個別のコメントを撮影した動画をCM素材と併せて納品することで、露出確度を高めることが出来ます。

3.新聞読みによる露出

3つ目に挙げられるのが、新聞読みを行う番組での露出です。新CM紹介を新聞(スポーツ紙)に記事掲載することで、新聞読みを行う番組での露出確度を高めることが出来ます。

CM PRを成功させるポイント

図3:CM PRのポイント

まずは上記で紹介したような露出パターンに対応する素材を用意することが、CM PR成功の秘訣となります。さらにCM放送開始のタイミングで、情報番組でのパブリシティを最大化させるためには、リリース配信やプロモートなどの基本的なPR活動に加えて、以下のポイントをおさえる必要があります。

1.バリューのあるタレントの出演

情報番組の主目的にあたる「視聴率を取る」ことができるタレント起用で可能性が大きく変動します。番組側にとっても有益である必要があります。

2.メイキングオフィシャル映像の準備

1分ほどの尺の中で、CM本編集以外に番組内で紹介してもらうためには重要な素材です。

3.番組用のCM出演者コメント

CM撮影のエピソードなど、メイキングと本編だけでは伝えられないタレントの生の声が高視聴率に繋がります。朝帯の特定の情報番組での露出では「○○をご覧の皆さん!おはようございます」といった番組別のコメントがあると露出確度が高くなります。

4.スポーツ紙への仕込み

スポーツ紙に記事広告を仕込むことで、新聞読みを行う番組での露出確度を高めることができます。

5.ストーリー性やコンセプトがしっかりしていること

30秒という短い尺の中でも、ストーリーが出来上がっていたり、その企業がつくることに意義のある内容だったりすると、生活者の共感や反響を得やすくなります。感動的な内容や、クスッと笑ってしまうような内容、また考えさせられるような内容だと、広告とは言え自然と反応してしまうものです。より多くの生活者が反応し、話題になったものは、ちょっとした特集として情報番組内などで紹介されることも少なくありません。

これらは、あくまで基本的なポイントでしかありません。CM PRを成功させるためには、この各ポイントにおいて、さらに細かなルールをクリアしていく必要があります。多少の労力を割いてでもCMの効果を最大化させるために、是非取り組んでみてはいかがでしょうか。

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