Neighbourhood in Bloom(Buurt in Bloei)|ベルギー アントワープ地方議会

概要
アントワープの住民が、ガーデニングに参加することを奨励し、街をより緑豊かで健康的な場所に変えることを目的としたプロジェクト『Neighbourhood in Bloom(Buurt in Bloei)』。アントワープ市は、都市緑化に力を入れており、住民の意識を変えようとさまざまな施策を行っています。アントワープの住民は、家の庭に植物を植えたり、通りと家の間の空間に吊るす花や緑の装飾を、市に無料で依頼することができます。同市は、庭に水を撒くための雨水の汲み取り桶を購入したい人に対しての、財政支援も行っています。 2022年、この計画により、アーバンガーデニングを実践する市民が増え、200以上の庭が増え、170か所の植樹のほか、100か所の花や緑の飾りが新たに街に生まれるという大成功を収めたことから、今年も実施されることになりました。今年は、ベルギーのアントワープを走る、長さ36メートルの路面電車の車内を「庭にする」取り組みが行われており、座席の間や窓を仕切るパネル、さらには天井にいたるまで、車内の空いたスペースが植物でぎっしりと装飾されています。

PRポイント
都市に緑を増やすことは、単に街を美しく見せるだけでなく、気温を下げる効果もあり、ヒートアイランド減少を緩和することにも役立つと言われています。2023年8月、体温を超える暑さが続いている東京で、「少しでも涼しさを感じたい」と思っていたところ、こちらの事例が目に止まりました。 地域の住民のアクションを生み出す施策としても、素晴らしいと思います。地域の住民に対して、まず身近な「自分が住む家の庭」に目を向けてもらう仕組みを作り、その次に「自分が住む地域」に目を向けてもらう。段階を分けて新しい体験を生み出すことで、住民同士が共創し合い、町を活気づけることにも繋げている本企画は、PRパーソンとしても勉強になりました。

出典
https://www.antwerpen.be/nl/overzicht/district-antwerpen-1

Sustainability Action 一覧へ戻る


中野 さやか
マテリアルグループ株式会社 Eagleリーダー
2017年4月マテリアルに入社。プロデューサーとして日用品メーカー・ホテル・大手外食チェーン・スタートアップなど多種多様なブランドを50社以上支援。2021年9月からマテリアルグループのCD本部マーケティング局に移り、コーポレートブランディングとサステナビリティプロジェクトのリーダーを務めている。趣味は植物と料理、ピクニック。【受賞歴】ACC:ブロンズ/CODE AWARD:GOOD EFFECTIVE/PRアワードグランプリ:ブロンズ